動物取扱業の登録方法|必要書類・費用・期間を解説
猫のブリーダーに必須の第一種動物取扱業登録について、申請手順、必要な書類、費用、処理期間を詳しく解説します。
このガイドは、猫のブリーダーとしての活動に役立つ情報をまとめています。 実際の法令や手続きについては、お住まいの自治体や専門家にご確認ください。
第一種動物取扱業とは
第一種動物取扱業とは、営利を目的として動物の販売、保管、貸出し、訓練、展示、競りあっせん、譲受飼養を行う事業者に対して、動物愛護管理法が義務付けている登録制度です。猫のブリーダーの場合、「販売」の登録が必須であり、自宅とは別の場所で一時的に猫を預かる場合は「保管」の登録も必要です。
未登録で営業した場合は、100万円以下の罰金が科されます。また、登録の有効期間は5年間で、期限前に更新手続きが必要です。更新を忘れると無登録営業となり、ペナルティの対象になりますのでご注意ください。
なお、2020年6月の法改正により、犬猫等販売業者には追加の届出義務が課されています。具体的には、犬猫等健康安全計画の策定・提出、毎年の飼養頭数等の定期報告が求められます。
動物取扱責任者の要件
動物取扱業の登録には、事業所ごとに「動物取扱責任者」を配置する必要があります。2020年の法改正で要件が厳格化され、以下の条件をすべて満たす必要があります。
【要件1: 十分な技術的能力と専門知識】以下のいずれかを満たすこと。
(a)獣医師免許を保有
(b)愛玩動物看護師の免許を保有
(c)半年以上の実務経験(※)+ 以下の資格のいずれかを保有
・愛玩動物飼養管理士(1級または2級)
・トリマー(JKC公認など)
・家庭動物管理士
・動物看護士(民間資格)
・その他自治体が認める資格
(d)関連する教育機関(専門学校等)を卒業+上記資格のいずれか
※実務経験は、既存の動物取扱業者のもとでの勤務が原則です。個人的に猫を飼育した経験は含まれません。
【要件2: 動物取扱責任者研修の受講】都道府県が実施する研修を受講済みであること。年1回の受講が義務付けられています。
おすすめの資格取得ルートは、愛玩動物飼養管理士2級(約3〜4万円、通信講座6ヶ月)を取得しつつ、並行してブリーダーのもとで研修を受けるパターンです。
必要書類と申請手続きの流れ
申請手続きは以下の流れで進みます。処理期間は自治体によりますが、申請から登録完了まで概ね2〜4週間です。
【事前準備(申請前)】
・管轄の保健所に事前相談を行う(施設基準の確認、必要書類の確認)
・施設を基準に適合するよう整備する
【必要書類一覧】
1. 第一種動物取扱業登録申請書
2. 動物取扱責任者の資格を証明する書類(資格証のコピー、実務経験証明書など)
3. 動物取扱責任者研修の修了証
4. 事業所の平面図(ケージの配置、通路幅、換気設備の位置を記載)
5. 事業所付近の見取り図
6. 申請者の登記事項証明書(法人の場合)
7. 犬猫等健康安全計画
8. 申請手数料: 15,000円/種別(自治体によって異なる場合あり)
【申請の流れ】
1. 保健所の窓口で申請書類を提出
2. 書類審査
3. 施設の立入検査(動物愛護センターの職員が現地を確認)
4. 登録証の交付
5. 標識(登録番号入り)を事業所に掲示
注意点として、申請前に施設の準備を完了しておく必要があります。施設検査に不合格となった場合は、改善後に再検査を受ける必要があり、登録が遅れます。
施設基準のポイント
動物取扱業の施設は、動物愛護管理法施行規則で定められた基準を満たす必要があります。猫のブリーダーに関連する主な基準は以下の通りです。
【飼養施設の構造】
・ケージサイズ: 猫1頭あたり、横幅0.5m以上×奥行0.5m以上×高さ0.5m以上(2段以上)。繁殖猫は運動スペースとして1頭あたり0.69㎡以上を確保。
・温度管理: 適切な温度(概ね20〜28度)を維持できる空調設備
・照明: 自然光または人工照明で12時間以上の明期を確保
・換気: 十分な換気設備(窓または換気扇)
・排水設備: 清掃時の排水が適切に処理できること
【管理基準】
・1日1回以上の清掃と消毒
・飲水は常時新鮮なものを提供
・適切なフードを1日2回以上給餌
・逸走防止措置(二重扉、窓の網戸固定など)
【数値基準(2021年6月施行)】
・従業員1人あたりの飼養上限: 繁殖猫25頭まで(段階的に引き下げ)
・繁殖回数: メス猫の交配は6歳まで(7歳以上は繁殖引退)
・出産回数: 年1回まで(生涯6回まで)
・販売日齢: 生後56日(8週齢)を経過するまで販売禁止
これらの基準は法改正で段階的に厳格化されています。最新の基準は管轄の保健所に確認してください。
登録後の義務と更新手続き
登録完了後も、ブリーダーには継続的な義務が課されています。怠ると登録の取消しや業務停止命令の対象になります。
【継続的な義務】
1. 標識の掲示: 事業所の見やすい場所に登録番号・氏名・登録年月日などを記載した標識を掲示
2. 台帳の備付け: 所有するすべての猫について、品種・生年月日・入手先・販売先などを記録した台帳を作成・保管(5年間保存義務)
3. 犬猫等販売業者の定期報告: 毎年度、飼養頭数、販売頭数、死亡頭数などを自治体に報告(毎年5月末まで)
4. 動物取扱責任者研修: 年1回の研修を受講
5. マイクロチップ装着: 販売する子猫に対して、引き渡し前にマイクロチップの装着と環境省のデータベースへの登録が義務(2022年6月施行)
【5年ごとの更新手続き】
登録の有効期間は5年間です。期限の2ヶ月前までに更新申請を行いましょう。更新手数料は1種別あたり約11,000円(自治体により異なる)です。更新時にも施設検査が行われる場合があります。
【届出が必要な変更事項】
以下の事項に変更があった場合は、30日以内に届出が必要です。
・氏名または住所の変更
・事業所の名称・所在地の変更
・動物取扱責任者の変更
・飼養施設の構造・規模の変更
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